永久の誓いからの逃亡
「それでは、それぞれ準備のほうをよろしくお願いします」

水野さんに案内され、私たちは別々の控室へと入る。

控室に入る前、ドレス姿楽しみにしてるよーと、手を振る駿くんに、私もだよと手を振り返して別れた。

実は、駿くんは私がどんな格好をするのかを知らない。
仕事があって一緒に決めることができなかった。

それで、今日まであえて見せないようにしてきた。

せっかくのウェディングドレスだし、私としては、駿くんに惚れ直したと言わせたいんだけど…。

私の方が言わされてしまいそう。

悔しいけど、タキシード姿の駿くんは輝いていた。
試着の時点でめちゃくちゃ格好よかったんだよな。

駿くんのタキシード姿を思い出すと、頬が緩む。
気を抜いたら、ふふっと声が漏れてしまいそう。
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