七瀬クンとの恋愛事情
顔を背けたまま組み敷かれた七瀬くんの胸から身体を捩らせて肩を起こした



「ごめん、本当に疲れてるから」


その場から抜け出し肌蹴たままバスルームへ逃げ込んだ

一体、今私は何をやっているんだろう










目が覚めたら
隣にいるはずの七瀬くんがいなかった
週末の朝はいつも少し朝寝坊しているのに

「もしかして帰った?」



昨日は、あれから疲れているからと彼を拒否して気まずくなって、
そのままあの狭いベッドで背を向けたまま眠ってしまったんだ


重たい身体を起こしてベッドから下りるとふわっと臭いがする


「なんか焦げ臭い………」

急いでキッチンに目を向けるとスマホ片手にフライパンから煙と格闘する七瀬くんがいた


「なにやってんのっ?!七瀬くん」


「あ………起きた?」

「起きた?じゃないでしょ、これ……パン?」


「そう、フレンチトースト」

の、無残に焦げてるやつ?
スマホで作り方見ながら作ってて、焦がすメニューだったっけ?フレンチトーストって………


「焦げてるよ?」

「何がいけなかったんだろう……?」

頭を傾げながらスマホを睨みつけている七瀬くん

「なぁ、この『大1』って何だろう?」

「え、だいいち?」

指差したレシピの材料の量はパン1枚分だが、フライパンには3枚の食パンが……

たぶんパンに材料が浸みてない状態での焼きだ

「あーーっ」

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