ヒミツにふれて、ふれさせて。


「めごちゃんは、ポトフは食べられる?」


買い物に行く準備をしながら、オジサンはわたしに聞いた。


「ポトフ…?大好きです」


ポトフってアレだよね。じゃがいもとか、ウィンナーとかを煮込んだやつ。お母さんがよく作ってた。美味しいんだよなあ…ホクホクで。


「そっか。じゃあせっかくだし、晩御飯も食べてってよ」

「えっ!?いいんですか!?」


オジサンの作る料理なんて、絶対美味しいに決まってる…!


「いーよいーよ、むしろ大歓迎。だから、帰ってくるまで、珠理のことよろしくね。アイツもさすがに、倒れてる時まで襲ったりはしてこないよ」

「………はあ」


オジサンの心配はソコなんですね。ていうか、“男” って言われた瞬間に、変にドキッとしてしまったよ。
わたしの中で、珠理は “シュリ” という生物だったから。

…そうだ、アイツも一応男だった。



「珠理の部屋は上がってすぐ左ね。そこにハニーミルク用意してるから、持って行ってやって。めごちゃんも飲んでね。じゃあ行ってきまーす」

「あ、行ってらっしゃい!」


最後まで世話焼きな感じは、珠理と似ている。ていうかハニーミルクって。アイツは熱が出たらこんなに美味しいものを入れてもらっているのか。


…うらやましい。





オジサンに言われた通り、ハニーミルクが入ったマグカップを2つ持って、階段を登った。

そこも全てが木材で出来ていて、とってもオシャレだった。

二階に上がると、部屋が2つあった。

左側にあるのが、珠理の部屋だと言われたところ。

ドアには、オジサンが手作りしたのだろうか。木を輪切りにした板に、「しゅり」と書かれたものが掛けられていた。


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