バスの女神
女「そうかもしれませんけど、固いこと、言いっこなしっすよ。」

斎藤「全然固くないでしょうが。明日から仕事なんだよ。そして、あなた、窓の外で、どういう状態なのよ。」

女「宇宙を救ってほしいんですよ」

斎藤「救ってほしいと言われてもやねー」

女「救えよ」

斎藤「救えよってなんだよ。急に命令口調じゃないの。」

女「固いことは言いっこなし。」

斎藤「全然固くないでしょうがって。だから。」

女「足をバタバタさせてるんですよ。」

斎藤「説明になってねぇかんな!」

女「もうちょっと、詳しく説明しましょうか?」

斎藤「いやいいよ。気味悪いよ。ちょっともう。」

女「固いことは言いっこなし。」

斎藤「それ好きだな、ほんとにあんたなぁ。」

女「私と一緒に、付いてきてくれますか。」

斎藤「いや明日から仕事なんですよ。ちゃんと休まなきゃいけないしさ。」

女「あんたなんだよ」

斎藤「お前がなんなんだよ。」

女「あなたねー、女がこんな異常な状況でよ、わっざわざ、頼み込んでんじゃないのさ。心が揺れないもんかね。」

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