副社長のいきなり求婚宣言!?
 画を描くために、言われた言葉に……似てる。

 私が、副社長と一緒に暮らすための家を想像しやすくするために、言ってくれたあのときと。

 でも、コンペ授賞式は終わった。

 私は副社長の期待通りに入賞して――……


「永人さん、これは……夢なんですか……?」


 夢じゃないと思いたいのに、夢のような気がして、胸が苦しい。

 夢であってほしくないから、違うよって言ってほしくてすがるように問うた。

 だけど、副社長は私の期待をいい意味で裏切ってくれる。


「夢はこれから見るんだ、俺と一緒に。二人で同じ夢、見ていこう」


 副社長の夢を持った大きな手が、涙の通った跡を包み込んでくれる。

 でも私は、安心感を抱くこの手に寄りかかるばっかりじゃない。

 二人で一緒に、夢を支え合っていくんだ。
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