副社長のいきなり求婚宣言!?
 眩暈がしそうなほどぐらついていた頭に、さらなる追い打ちがかけられる。

 予告通り、全力でかけられる口説き文句に、腰が抜けそうになった。

 ふらりと足元を崩しそうになると、力強い掌が私の身体を抱き寄せる。


「……でも、本気になるなら、俺もそれに応えないことはないよ? まどか」


 仄かな甘さを含めた爽やかな香りに包まれた中で、耳を舐るように囁いた副社長様に、封印していた女子が完全に地の底から這い上がってきてしまった。




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