あなたと同居なんてありえません!
こんな美味しい料理を、七瀬玲は毎日食べていたのか!ずるい!
「ごちそーさん」
早すぎじゃないか、食べ終わるの!
そう思って見ると、卵焼きが丸ごとの残されていた。
なにをしているのだ、七瀬玲は。
「玲くんは少食なんだね」
丸ごと残ってある卵焼きを見て、お父さんは控えめにそう言った。
七瀬玲は、えぇ、まぁ、と言葉を濁してリビングを出ていった。
「……玲は、卵焼きが嫌いで。 食べれるようになってくれたらと思って出してるんですけど、中々上手くいかなくて」
「そうなんですか? もっと玲くんのこと知っていかなくちゃなあ」
そうなんだ……。
七瀬玲は卵焼きが嫌いなのか。
私も、はじめは卵が嫌いだった。
なんだか美味しそうに見えなくて。
でも、食べず嫌いはダメだというお父さんのもと食べてみたらものすごく美味しかったってわけ。
「まぁ、陽葵ちゃんは綺麗に食べてくれて! ありがとうね〜」
「香澄さんの料理が美味しすぎたので。 ご馳走様です」
お皿を運び、洗おうとすると、止められた。
時間がなくてほんの少しの焦りを覚えていたとこだったので、甘えさせてもらうことにした。