私の声は君だけのもの

俺は夏音に近づいて抱き締める


少し力を込めただで折れてしまいそうなほど細い夏音は、俺が不安になってしまうほど儚い


「歩都が俺の病室にきたんだ……そこで色々聞いたよ

声がでないことも知ってる

俺の今までの想いを全部言うから、返事はいらないから聞いてて」


夏音の肩が大きくはねたのがわかった



俺は震えている夏音の耳元で、俺のできる限りの甘い声で、愛を囁く








「愛してるよ」









< 101 / 146 >

この作品をシェア

pagetop