私の声は君だけのもの


「俺…何かした?」


夏音の肩が跳ねる


「……何…で?……何も無い…よ…?」


「じゃあ何でいつもみたいに抱きついてこないの?」


「そ…れは…その……」


誤魔化そうとする夏音にイライラする

いつもなら全然大丈夫でも、今日はあの女のせいでストレスが酷いから些細なことに気が立ってしまう


「早く言って」


八つ当たりだとわかっていても、我慢できず、低い声になってしまう俺

夏音が涙目になっていく



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