私の声は君だけのもの

そのあと迎えに来てくれた歩都と合宿所へ帰った

玄関に入った瞬間、私は安心したのか、私の意識はそこでとぎれた






目を覚ましたのは私の部屋のベッドで


トントン


ノックされてどうぞと言いたくても声がでない

仕方なく私は扉を開けにいった



「夏音?

……まさか、声がでないのか?!


ちょっと待ってろ」


そう言って歩都は走って部屋から出ていってしまった


数分後、歩都はこの合宿所に常勤している医者を連れてきた


診察の結果私は精神的なショックによる失声病だとわかった




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