生き続ける意味 **番外編**
なんだかんだで亮樹兄ちゃんを説得して、とりあえずベッドで安静にしておくことに。
とは言ったものの、腰はズキズキするし、熱があってだるいし…
眠気がすごくて、さっきから夢の世界と現実を行ったり来たりしてるみたい…
気がつくと、真っ白な世界にいた。
「あんたなんか、いなければいいのに。」
心臓がどくりと動く。
鼓動が激しくなる。
だ、だれ…?
振り向いても、だれもいない。真っ白な世界が広がってるだけ。
「迷惑なだけなのに。病気ばっかして。」
胸にナイフを思いっきり刺されたような感覚がした。
息が荒くなる。
冷たい声で言い放たれる、言葉。
それが、鋭いナイフのようで、心臓にグサグサささる。
「いずれ、みんなから見放される…」
やめて……
「はやく、いなくなればいいのに」
やめてっ…!!
「さくらっ!!」
大きな声に呼ばれ、目を覚ました。
見えたのは、いつも通りの白い天井。
そして、そこにいたのは。
「大丈夫か…すごいうなされてたけど…」
その人を見た瞬間、一気に涙が溢れてきた。
思わず、飛びついた。
「翔っ…!!」