生き続ける意味 **番外編**
いまだに涙がポロポロ落ちてくる。
亮樹兄ちゃんは、あたしの頭をなでた。
「ごめん...桜。ちゃんと説明すれば良かったね。」
... !聞きたくない。
あたしは首を振った。
「やだっ!!」
おもいっきり叫ぶと、亮樹兄ちゃんはあたしを膝にのせた。
いつもの白い白衣。あたたかい手。
「桜、ちがうよ!ごめんね?検査は、大丈夫だったの!」
亮樹兄ちゃんの少しだけ焦った口調に、すこし目が覚めた。
「...大丈夫、なの?」
よく、わからない...どっちなの?
異常があったから呼び出したんじゃないの...?
頭の中で、はてながいっぱいで追いついていけない。
さっきまで流れていた涙が引っ込んだ。