生き続ける意味 **番外編**
「あ、そうそう。翔もわたしと同じ気持ちだよ?また、桜と一緒に水泳やりたいって思ってる。」
え…翔も?
「そ、そうなの…。」
ふたりで、そんなこと思ってくれてたの?
中学校のとき、あんなに迷惑かけたのに…。
目の奥がなんかじわっと熱くなったけど、必死でこらえた。
「そっかぁ…そうなんだぁ…。」
翔もなんだ…。
なぜかその言葉だけが頭の中でリピートされてるあたしに、実優は吹き出して笑った。
え、なにっ?!
「だって…。ふふっ、やっぱり翔は特別な存在なんだ。」
え、ちょっと、はい?!
どうしてそうなるの…。
あたしのほっぺが急に熱くなってくる。
「だって、翔がって言った時、びっくりしながらもすごい喜んでたでしょ?
わたし、わかるもん。桜とは長年の付き合いだからさぁ〜。ね、桜?」