生き続ける意味 **番外編**
実優…からかってるな…。
「違うよっ、それは嬉しかったけど…実優の時と同じだよ!」
あたしの必死の否定は、実優の言葉によって崩れ落ちた。
「違うってばー。桜の肩がピクってなって、あたしの時とは違う顔の表情してたしねぇ。」
まるでいたずらっ子のような顔であたしに言う。
そう言われると、反論のしようがなくて…。
思わず黙ってしまった。
「そ、そうだっけ?
っていうか…翔だけ、じゃないよ。実優はあたしにとって特別な存在だから。親友だから。
だから、ふたりとも、あたしにとっては特別なんだよ。」
あたしが言うと、実優は少しだけびっくりしたように固まると、微笑んだ。