生き続ける意味 **番外編**
実優はまたまたため息をつくと。
「桜も、わかってるでしょ?翔の気持ち。
…それで、桜も…同じ気持ちなんでしょ?」
心臓がドキリとした。
そう。それは、あたしが退院して、お祝いパーティのとき。
翔は、あたしがいてくれたらなんでもいいって言った。
それが…どういう意味かなんて、あたしにとって…少しは、なんとなく分かるような気がした。
けど、その時あせってたから、何も言い返せなくて、結局、あのままなんだけど。
「まぁ、桜が退院してお祝いパーティの時に言ったは言ったけど…あんなのじゃ伝わらないよねぇ。
ってか、あのとき翔、おあずけって言ってたよね?」
っ…なんか、言われたような気がしなくもない…。
実優は再び歩きながら言う。
あたしもそれにあわててついていく。
「翔はああいう性格だから…またちゃんと言うと思うよ、桜に。
…けど、あれからずいぶんたってるし…いつ言うんだろ、翔のやつ。」
「翔が、あたしに…」
なんだろう。すごく心臓がドキドキしてうるさい。
いや、でも翔はふつうの幼なじみだし…。
うぅ……。