復讐
「実は俺・・・ナガツカと・・ナガツカと付き合ってたんだ。
それで・・結婚を・・決めた。」
「そうだったのか。」
「驚かないのか?」
「いや驚いてるよ。すごく。
いつから付き合ってたんだ?」
「1年ぐらい前から・・。
黙っててごめんな。
それで、サヤの結婚があったから、俺たちもってなって・・・。」
「そうだったのか。」
「でもサヤがあんなことになって・・・
・・だけどこの前犯人が死んでサヤの件が一応・・
・・区切りみたいなものがついたから、ナガツカと話し合って、
俺たちもまた歩み出そうって決めたんだ。」
「サヤは知ってたのか?お前らのこと。」
「いや・・できればショウと一緒のタイミングで言おうと思って・・。
でもサヤの事だからひょっとして気づいてたかも。」
「なんだ。俺は鈍感だって言いたいのか。」
「いやいや、そういう意味じゃ無いって。」
「冗談だよ。結婚おめでとう。」
「あ、ありがとう!安心した。
黙ってたこと、何言われるかと思って・・」
「きっとサヤも祝福してくれてるよ。」
「おお。・・おお。」
タマダは安心したのか目を潤ませていた。
・・・・滑稽だ。
「結婚式の日取りは決まってるのか?」
「ええっと、ちょっと待ってな。」
タマダはスマホを取り出し、カレンダーを見せてきた。
「この日に・・」
「結構すぐだな。
いいんじゃない。ジューンブライドで。」
「ナガツカがどうしてもジューンブライダル挙げたいって。」
「準備でなにかと大変だろうけど頑張れ。」
「ありがとうな。
呼び出しておいて悪いけど、この後ナガツカと式場行くんだ。
先に出るよ。会計は俺がしておくから。」
タマダは伝票を持ち、席を立った。