青い空の下、僕たちは今も

あの日の私たち





出逢ったのは
お姉ちゃんが中学校に入学した、あの日


「へぇ、妹?
可愛いじゃん」


陸上少年クラブの、お姉ちゃんの同級生


走ることを敬遠していた私が
そう知ってそこへ向かってしまったことすら

もう間違いだったのかもしれない


「お、妹だ。入ったの?」


「え、あ…
見学に…」


「入れよ
絶対好きになる」


『絶対好きになる』


嘘じゃなかった

陸上が、大好きになった

でも、それ以上に


「速いでしょ?
あいつ」


速かった

綺麗だった


でも、ただ単純に



――――好きだと思った

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