君との距離5cm
「…白石さん?」
「…私……」
「白石さん!」
押し倒された状態から起き上がされて抱きしめられり形になった。
「ごめん、何もしないから」
そう言ってまるで赤ちゃんをあやすかの様に背中をトントン優しいたたく。
そうすると不思議なことにさっきまでの恐怖は無くなり少しずつ落ち着きを取り戻していった。
「…ぁの、もお大丈夫…」
「……」
「すみません…私、やっぱり今日は…」
帰る
そう言おうとした。
「白石さんはなんで嘘つくの?」
「…ぇ?」
「白石さんの噂話は知ってる。
毎日同じクラスの奴が色々言ってるから」
「……」
「でも全部嘘でしょ、あんな噂話」
視聴覚室でもそうだった。
神咲くんは私と学校の女の子、
私の事を信じてくれた。
じゃあ、私が本当の事話したら神咲くんは信じてくれる?
そんな保証どこにあるの?
例え信じてくれたとしてどうなるの?
頭に出てくるのはハテナばっかり。