君との距離5cm
「ちょっと神咲くん……一旦落ち着いて!」
本気で焦りを感じた私は必死で言い聞かす。
だけど神咲くんにはそんなこと響かなかったみたいで…….、
「俺は落ち着いてるよ」
「神咲くん……ほんとにちょっと待って…!」
「来るって言ったのは白石さんでしょ?
こうゆうことだって想像したら分かるでしょ?」
なんで私来るだなんて言ったんだろう
こんなだって考えれば分かったのに
私、また………
"日和は本当に可愛い〜な〜"
"日和は誰にも渡さないからな〜"
"日和はお父さんだけのものだ"
"日和が色目使ったんでしょ!!"
思い出したくもない記憶が次々にフラッシュバックする。
「………ゃ…めて…」
身体の震えが止まらない。
恐怖が私をどんどん支配していく。