始まりのラピスラズリ
「わっ……!」
「もー、本当に心配したんだからね」
安心した様子の舞子に、もう1度゙ごめんね゙と声をかけると、保健医の先生が入って来た。
「椎名さん、久しぶりね。
春の初めの頃に会った以来かしら」
「お久しぶりです、先生。
またお世話になっちゃって、申し訳ないです」
「いいのよそんなこと。
…喘息、見たところ落ち着いたようだけど、もう少し休んでから帰りなさいね」
そう言うと先生は戻って行った。