始まりのラピスラズリ
「そっか…、先輩に避けられ続けて、辛かったね」
私の話を聞き終えた舞子は、私の頭を優しく撫でてくれた。
「…ううん、本当に辛いのはハル先輩の方。
私が、無理矢理あんなこと聞いちゃったから…、怒るのも仕方ないの」
「…それでも、先輩と話そうと頑張る愛生は、
偉いよ」
゙よく頑張ったね゙と言う舞子に、私は気づけば、1人で抱え込んだ不安を吐き出していた。
「…どうしよう、舞子っ、私、もうハル先輩と、話せないかもしれないっ…!
私が勝手に、先輩の力になりたい、なんて、思ったからっ…。
先輩に、嫌われちゃったら、私っ…!」