わたしが小説を書くように
 ひどく落ち込んだわたしは、しばらく何も書けなくなった。

 本を読む気力もなかった。


 学校を休み、寝たり起きたりの生活をした。

 今考えると、中程度のうつ病だったのだろう。


 母にはひどく心配をかけた。

 社会復帰できるようになるまで、時間がかかってしまったから。


 少しずつ本を読めるようになり、まとまりがある文章を書けるようになり……。


 閉じていたわたしの生活は、通常モードになった。

 傷は残ったけれど、結局、自分で考え方を変えるしかないと気づいたのだ。


 そして、わたしは先生の勤める大学に、何年か遅れで入学することになる。
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