ドクターと甘い恋
「カテーテルを入れて、トイレに行かなくてもいいようにするんだよ」


陽向先生の言葉を聞いた時、目の前が真っ暗になった。


わたし、もうひとりでそれすらも出来なくなりそうなの?

先を見越して入れるってことだよね?



これでも、華の高校生だよ?



「嶺菜…?ちょっと落ち着こうね。

だいじょうぶ、大丈夫だよ」



何も話さない、わたしをみて注射針を一旦トレーに置く陽向先生。


背中をさすってくれるけど、恐怖でもう涙も出なかった。


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