ドクターと甘い恋

*嶺菜side

「……んっ」



目が覚めると、白い天井が目に入る。

腕には点滴と無数の機械。


口には酸素マスク。

あぁ、戻ってきちゃったんだ。




静かに涙を流していると、ガラガラと音を立てて入ってきたのは陽向先生。

陽向先生はわたしをみる度、少し驚いた顔をした。



「嶺菜、どっか苦しい?」



陽向先生の問いかけに首を横に振る。

苦しくない、ただわからないけど涙が止まらないの。



「嶺菜、大丈夫、大丈夫」



ぎゅっと抱きしめられて、背中をトントンとしてくれる陽向先生。

優しくて温かい手のひらにぶわっと涙がこぼれた。


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