ドクターと甘い恋
「……怖いっ、治療したくないっ。」


「嶺菜…」


「どうせっ、再発してるんでしょっ?」



陽向先生の肩越しで泣きながら声を出す。

再発なんか信じたくないけれど、自分の体のことは自分が一番わかってるわけで。



現実からは逃げられなかった。



「嶺菜、聞いて?」



陽向先生はわたしの体を離すと、しっかりとわたしの目を見て優しく微笑む。

真っ直ぐな瞳から目が離せない…っ。



「再発、してたよ。

進んじゃってるから、もう早めに治療しなきゃ命に関わるんだ。」


「やだっ…。」



聞きたくない、聞きたくない。

そう思いなが耳を手で塞ぐ。



「れーな。」


「……治療なんかしたくないっ。」



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