ドクターと甘い恋
確かに怒りたいけど、辛い治療だからあんまり嶺菜を責めても仕方ない。


「やだぁっ…なんで痛いことばっかり、グスンするのっ…?」


「嶺菜なんかしたから、グスン、グスン……また病気に…なったのっ?」




泣きながらおっきな声を出す嶺菜の問いかけに、俺は答えることが出来なかった。


どうしたら、嶺菜の心の不安を解消してやれるのだろう。

看護師として、何が出来るのだろう。



嶺菜に出来る最大の看護を一人、黙々と考えていた。


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