ドクターと甘い恋
「わたしの人生そんなもんだよっ…?

親は死んじゃう、お姉ちゃんにも自殺されてっ。その上病気の再発でっ…!!

わたしなんかしたの…!?
もう、やだっ…治療なんかやだっ…」



「嶺菜、落ち着け」



「やっ、離してっ!

ハァッ、ハァッ、もう家に帰る…っ」



パニックになった、わたしは陽向先生の声もうまく聞こえなくて。


息が苦しくて、気道確保が上手くできなくなってるのが自分でもわかった。



「ハァッ、ハッ、くるしっ…」



途端にお姉ちゃんの自殺やお母さん達の事故のことがフラッシュバックのように思い出されて


「いやっ!」


「…嶺菜!!」



陽向先生の焦った表情を最後に、意識を失った。

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