ドクターと甘い恋
陽向先生が優しく両手を包み込んでくれた。

その手の優しさが伝わってきて、うっかり泣きそうになる。



「管取ろうね、苦しいけど自分で息しよっか」


「……んっ、ゲホゲホっ」


「大丈夫、大丈夫」



管を取ってもらうとむせてしまい、息がしずらい。

なんどか、陽向先生が背中をさすってくれたおかげで落ち着けた。



「嶺菜、祐希のカウンセリング受けない?」



ーー……カウンセリング。


その言葉に、ピクリと反応する。



「なんで…?」



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