ドクターと甘い恋

*陽向side

「嶺菜!いい加減にしなさい」


「やだぁっー!」



俺は朝から嶺菜のこのグズグズ具合に頭を抱えるばかり。

それは、里原さんも同じみたいで。



なんでこんなに怒ってるかと言うと。



抗がん剤の治療が終わり、骨髄検査をしなければいけないんだけれど。

何故か、こんなに嫌がる嶺菜。



こんなに嫌がることのなかった嶺菜。

俺も少し驚きながらも、しなければいけな骨髄検査。



「嶺菜ちゃん、頑張ろうよ?」


「うんん、グスッ

頑張れない…っ。」



里原さんと、嶺菜の会話で嶺菜が背中を丸めると時折痛そうに顔を歪める。

それを見た瞬間、俺の頭の中で一本の千に繋がった。


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