リナリア
やっぱり
友達といても、彼氏といても、
心の喪失感は消えなかった。
喪失感というか、なんというか。
心が急に取り憑かれたみたいな。
自分では考えないようにしていても、
いつの間にか兄のことで
頭がいっぱいだった。
元気がない私に友達や彼氏は
気付いてくれて、元気付けてくれたけど、
兄はたまに帰ってきても、
私に他愛もない話をして、笑ってる。
なにも気付いてない。
なにも気付いてくれない。
どうしたの?
その一言が欲しかった。
私を少しでも見て欲しい。
それだけの気持ちだった。
*
兄には遂に結婚の文字が見えてきた。
わかっていた。
兄は生半可な気持ちで
同棲していた訳ではないことを。
全部に一生懸命な兄だから。
わかってるよ。妹だもん。
友達といても、彼氏といても、
心の喪失感は消えなかった。
喪失感というか、なんというか。
心が急に取り憑かれたみたいな。
自分では考えないようにしていても、
いつの間にか兄のことで
頭がいっぱいだった。
元気がない私に友達や彼氏は
気付いてくれて、元気付けてくれたけど、
兄はたまに帰ってきても、
私に他愛もない話をして、笑ってる。
なにも気付いてない。
なにも気付いてくれない。
どうしたの?
その一言が欲しかった。
私を少しでも見て欲しい。
それだけの気持ちだった。
*
兄には遂に結婚の文字が見えてきた。
わかっていた。
兄は生半可な気持ちで
同棲していた訳ではないことを。
全部に一生懸命な兄だから。
わかってるよ。妹だもん。