秘密の糸Season1㊤
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❴回想❵


舞由香とこの前ショッピングした時、


ショーウィンドウのマネキンに、白レースワンピースが着せられていた。


私はそのワンピースに目が止まった。


「かわいい…。」 


ワンピースに憧れはあったけど、着る勇気が私にはなかった。


「あ!かわいい!円花試着しなよ!」


「ええ〜?いやいや、いいよ!」


「何で?試着ぐらい良いじゃん!ほら、行くよ!」


そう言って舞由香に手を引っ張られ、私達は店内の中に入った。


店内は、かわいい女の子ばかりだった。


(皆、かわいいなあ…)


舞由香が店員さんに声を掛け、私はさっきのワンピースを試着することになった。


「…本当に着るの?」


「もちろん!大丈夫だって!似合うから!」


「そうかな…。」


そして私はしぶしぶ試着をした。


そして試着を終え、カーテンを開けた。


「円花かわいい!似合ってるよ!」


「本当?」


「うん!かわいい!」


「でもこれ、デート服じゃない?
相手がいない私には必要ないんじゃないかな?」


その時


「デートの時は彼氏に見られたい一心で女の子は全てに気合を入れる、
いつかそうなる日が円花にも絶対訪れる。
だからこれは、その時の一個の準備として買いなよ!」


舞由香はそう言ってくれた。


その言葉を聞いて、


背中を押された気がした。


そして私は、買うことに決めた。


でも使わない日が続き、クローゼットに閉まったままだった。
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