秘密の糸Season1㊤
バタバタバタ


…そして病室から出て、走って、…帰って行った。


三田倉に叩かれた頬が、まだヒリヒリしていた。


「…ははは。だよな…。」


好きな人とのキス


普通は嬉しいはずなのに俺は全然、嬉しくなかった。


こんな…。自分の気持ちを踏みにじったようなキスなんか…。


叩かれた頬の痛さなんて痛くない…。


それよりも…


三田倉を傷つけた。


その方が痛い。


だけどこれは俺が決めた事だ。
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