秘密の糸Season1㊤
「晋ちゃんからだー!」


『今日は来てくれてありがとな。
一階に帰れて嬉しかった(^^)
明日楽しみにしてる。』


「晋ちゃん顔文字なんて使うんだ…。」


私は返信をした。


『こちらこそありがとう(^o^)
私も一緒に帰れて嬉しかった(≧▽≦)
明日、楽しみにしてます✽』


一つ一つ文字を打つのに緊張して、指が震えた。


いつも彼氏からのLINEを来るたびに、嬉しそうな顔をする舞由香達がずっと羨ましかった。


彼氏が出来たらこんな感じなんだな…。


この町に帰ってきた時、晋ちゃんと再会はしたけど、

まだお互いギクシャクしていたままだった。


連絡先は教えて貰っていたけど、バイトで忙しいのを知っていたし、

迷惑かな?と思って、連絡はあまりしなかった。


寂しい部分もあった。


彼女になれたらなー…。


そう思った時もあった。


告白も考えてたけど、


今までの関係を壊してしまう気がしてずっと言えなかった。


だけど…


今日告白されて、


一緒に帰って、


デートの約束をして、


そして何より、晋ちゃんから来たこのLINEが恋人になったという証だ。


私は、スマホをギュッと握りしめた。


私は今日から正真正銘晋ちゃんの"彼女"になったんだ。
  
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