この地球-セカイ君がすべて
少し時間が経って、落ち着いた後、祐が口を切りだした。
「真琴、前はあんなこと言って本当に申し訳ないと思ってる。土下座したって済まされる話じゃないこともわかってる。でも、俺はこの2年間お前のことを片時も忘れられなかった。それだけは事実なんだ」
祐がもの苦しそうに話す。
…まるで、私の心の中で必死に訴えかけていたように。
「もう、気にしてないよ。大丈夫」
さんざん泣いた後だから目は腫れて声も震えていたけど、真実と違った優しい嘘をつくことはできた。
ここで祐を責めたって、仕方がないことくらいわかっていたから。