この地球-セカイ君がすべて
祐の口から初めて聞く、祐の体内事情。
初めて聞く病名。
祐は健康で活発な男の子だとずっと思ってた。
でも、私の見えないところでいつも苦しんでいたんだなと思うと、胸が苦しい。
「…その病気、治ったの…?」
Yesの答えを待ち望んで聞いてみたけれど、答えは想像をもはるかに超えた。
「いいや、その病気は一生治らないよ。移植をしない限り」
そう言った祐の口調は淡々としていたんだけど、それとは裏腹に表情はものすごく曇っていた。
今にも泣き出しそうなくらいに。
「じゃあ、移植をするの…?」
「いや。…俺にはドナーがいないんだ。だからしようと思っても、できない」