湖都子のポエム8

俺の長年の恋は叶ったと思っていいの?


いつだって……
お前が選ぶのはオレじゃない

お前を好きになったのは……
いつだったんだろう?
いつの間にか好きになってた

もう余裕なんてない
いっぱい……いっぱいだ……

好きだから不安で……
どうしよもなく不安になる
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日曜日、奈緖が好きな映画を一緒に見に行く。まるで、デートみたい……だけど、奈緖は友達以上の気持ちはないんだ。わかってるけど、最近は辛いなぁ……いつかは奈緖の隣には他の男がいるかもしれない。また、奈緖が離れて行くこと想像して不安になる。

映画を見終わったあと、外は青空。

「奈緖、最近元気になったよね。好きな人てもできた?」
思いがけず顔を赤らめる奈緖……
おい……映画を見ながら想像していたことが現実になろうとしてる?
「なんで、彩花もか美月ちゃんみたいに綺麗じゃないんだろう……」
「そうか?俺は奈緖のほうがかわいいと思うけど」
昔からかわいい……変わらないよ。そのままの奈緖の笑顔がかわいいんだから……
「ありがとう。やっぱりヒロは優しいね」
「俺が優しいのは、奈緖だからだよ。奈緖が好きなヤツって、誰……なんだよ」
「目の前にいるから……勝手に聞いて……」
「え、どこ?」
キョロキョロする
「ばか……」
「え、俺?」
「だって、私も自覚しばっかり……なんだもん……ヒロが好きだって……」
「え……」
「そういう風にはなれないよね?ただの幼なじみ……」
青空の下、やっと恋にたどりついた。
「奈緖のこと、ずっと好きだった。好きじゃなきゃ、2人で映画を見になんてこない。これからも、ずっと俺の隣で笑っててくれよ」
「私も好きだから……」
スイーツよりも甘い甘い言葉……やっと聞けた。脳みそが溶けそうなくらい幸せ
「もう離してあげる気ないから………」
ギュッと抱きしめて、耳元で囁いた。耳まで赤くなる奈緖。逃げようとしたけど、抱きしめたまま……赤くなった顔を見られたくなかったから……




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