湖都子のポエム8
あなたに出会えた奇跡
八方美人を演じていた
嫌われるのがこわくて……

それでも何かをどこかで期待してた

あなたといると心地いいな……

何も望んでない
それが私の人生だと思っていた

ここから私を連れ去って……
あなたに出会えた奇跡を逃したくない
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高校に入って、クラスメートに誘われてサッカー部のマネージャーになった。

マネージャーになったけど、先輩から言われた雑用は全部私……彼女はもう1人のマネージャーとずっと話してるだけ。だけど、嫌われたくなくて、何も言えなかった。イライラはつのるばかり……

彼女は、サッカー部の弘人くんに告白してふられた。あっさりと、マネージャーをやめていった。え……何……それ……もう1人のマネージャーも一緒にやめた。

マネージャーは私だけになった。そこにマネージャーとしてきたのは、弘人くんの彼女の奈緖ちゃん。期待なんてしていなかった。だけど、奈緖ちゃんはマネージャーの仕事を私に任せることはなかった。弘人くんが奈緖ちゃんを好きになるのは、分かる気がした。

今までは、部活が終わったら1人で帰っていた。奈緖ちゃんがきてからは、奈緖ちゃんと弘人くんと、彩花ちゃんと美月ちゃんと帰るようになった。

そして、マネージャーをやめてから、彼女たちが私の陰口を言ってるのを知った。傷ついて、落ち込む。全て投げ出したくなる。全てがめんどくさい。めんどくさい。

そんな私に声をかけてくれたのは、彩花ちゃんだった。
「気にすることないよ」って……
陰口なんてはねのけられるくらいに強くなりたいって思った。

彩花ちゃんに出会えた奇跡を逃したくない。




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