愛しの許嫁~御曹司の花嫁になります~
「そうでしたか、あの、先日依頼されてた書類、机に置いておきました」

「あぁ、ありがとう……あのさ」

 鷹野部長が少し言いにくそうにすると、ちらっと辺りを伺う。そして私の耳元で小声で囁いた。

「本当は直帰でもいいって言われてたんだけど、急に茜ちゃんに会いたくなってさ」

「え……?」

「なんてな、でも、出張中……ずっと君のことを考えていたのは確かだ」

 仕事中にそんな自分のことを考えていたなんて、嬉しいやら恥ずかしいやらで真っ赤になって思わず俯いてしまう。

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