たった一言を君に
瀬良君!?

せ、らくん…!

死んじゃやだよ…

君は死んじゃダメなんだって…

私なんか助けずに見捨てて君は輝いてくれないとダメなのに。

「う。うぇ…ぐずっ。」

私は私の腕を掴んだ手を握る。
音がない世界になって初めて泣いた。

悲しみのどん底に落ちていきそう…

自分の声が聴こえないから分からないが、たぶん相当大声で泣いている。
周囲に人が集まってきていて、私を哀れむような目が沢山見える。

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