たった一言を君に
「いいね、みんなキラキラしてる。」

私からしたら瀬良君がその代名詞になるのだが、瀬良君は羨ましそうに写真を見る。
そんな表情に普段でない勇気がでてきた。
スマホに10文字足らずの勇気を注ぐ。

『写真撮らせて』

目を瞑ってメモを見せた。
返事までの間がすごく長い。

「俺なんかの?」

その返事に私は精一杯頷く。

「なんで…?」

『キラキラしてるから』


「何それ、そんないいもんじゃねぇよ」

瀬良君は屈託なく笑って少し謙遜したかと思うと、私のスマホを奪った。
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