Candy Basket


せっかく張り切って、可愛い友達を誘って集まってもらったのに。

翔悟の態度に苛立ちが募る。

テーブルには男がふたり、女が3人。

翔悟が彼女達と仲良くなるには、私が抜けるべきなのかも。


「私、そろそろ帰るね。あとは4人で楽しんで」

私はテーブルの上に自分の食事代を置いて立ち上がると、翔悟に向かって「頑張れ」と軽く目配せをした。


外に出てからスマホを見ると、彼氏からラインがきていた。


「真希!」

歩きながら返信していると、後ろから呼び止められた。

翔悟が駆けてきて、私の横に並ぶ。


「送る」

「何言ってんの。飲み会は?」

怪訝な声で尋ねると、彼が少し俯いた。




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