飛べない鳥に、口づけを。
そして次の日……
あたしたちは、小沢さんの入所する老人ホームに来ていた。
こじんまりしているが、マンションみたいな清潔な老人ホームだった。
受け付けで小沢さんの名を告げると、
「今は三階の談話室でくつろいでいます」
教えてもらえる。
そして、樹君とともに三階へ向かった。
エレベーターの扉が開いた先はすでに談話室で、多くの入所者がテレビを見たり話をしたりしていた。
そのなかで、
「いっちゃん」
小沢さんの声が聞こえた。