飛べない鳥に、口づけを。
「あっ……あの!」
久しぶりに挙動不審が発動される。
ひとりごとなんて唱えてしまって、また変人だと思われたよ。
それよりも、かっこいい樹君を目の当たりにして、どうすればいいのか分からない。
樹君を見ることすら出来ず、真っ赤な顔で下を向いた。
「ふふっ。やっぱり菜緒ちゃん、可愛いね」
そう言って、樹君はあたしの隣に腰かける。
「探したんだよ?
試合前からずっと携帯鳴らしてるのに、菜緒ちゃん出ないんだもん」