飛べない鳥に、口づけを。
慌てて携帯を見る。
すると、樹君からの着信やメールがたくさん届いていた。
「ごっ……ごめんね」
謝りながらも樹君を見ることが出来ない。
ただ恥ずかしくて、くすぐったくて、真っ赤になりながら下を向いた。
「でも、菜緒ちゃんを見つけられた。
ここにいるかなって思ったんだよ」
「うん……」
「やっぱり俺たち、通じ合ってるんだね」
「!?」
思わぬ言葉に顔を上げると、樹君の綺麗な瞳と視線がぶつかった。
あれだけ遠い人だと思ったのに、そこにいるのはいつもの樹君で、なんだかホッとした。
ホッとしながらも、やっぱり真っ赤な顔は治まらない。