飛べない鳥に、口づけを。
「「え?」」
矢沢さんと南さんはハモりながらあたしを見る。
そんな二人を見るあたしは、顔が真っ赤だ。
真っ赤な顔で、震えながら言った。
「分かっています……
患者様の孫なんて……」
そう言いながらも、あたしの胸は熱く甘い音を立てている。
いけないと思うのに、樹さんを思うと顔がにやけてしまう。
「あのっ……行ってきます!!」
半ば叫ぶような声で告げ、あたしは薬局を飛び出していた。