飛べない鳥に、口づけを。
息を切らしていた訳ではない。
緊張しすぎてハァハァ言っていたのだ。
そんな愚かなこと、とてもじゃないが伝えられない。
あたしはピンと胸を張り、
「まっ……まぁ、忙しかったですが、今は大丈夫です」
平静を装う。
「あたしは、小沢さんの役に立ちたいので!」
そう言うあたしを見て、樹さんはまた顔をくしゃっとさせて笑った。
まるで少年のような明るい笑みだ。
そして、例外なくあたしの胸が悲鳴を上げた。