飛べない鳥に、口づけを。
「ごめんなさい……ごめんなさい……」
謝り続けるあたしを見て、樹さんは静かに言った。
「こんなところで立ち話もなんだから、そこで夕食でも食べますか?」
「……え?」
「ゆっくりお話しましょう」
樹さんは優しい顔であたしを見る。
顔をくしゃくしゃにするあたしは、必死で涙をこらえていた。
樹さんは無神経なあたしが憎くないのだろうか。
どうしてあたしなんかと食事をしてくれるのだろうか。
樹さんと食事だなんて、飛び上がるほど嬉しい。
だけど、樹さんと話すのが怖いと思ってしまうのも事実だった。