飛べない鳥に、口づけを。
「気にしなくていいよ。
俺、絶対に良くなるから」
「……え?」
「確かに怪我した時は、すごくへこんでた。
なんで俺がこんな大怪我するんだろうって。
でも、菜緒ちゃんの言葉で前向きになれそうだよ」
「……ま……前向きに?」
掠れたあたしの声に、こくりと頷く樹君。
そして、まっすぐあたしを見たまま言葉を続ける。
「俺も誰かの役に立ちたい。
復帰を待っているサポーターのためにも、全力で治すんだ」