暗闇の中の少女
短い言葉に反応して振り向くと時雨



『どうしたの?』



「…いや」



それだけ言って私の隣に座った時雨



何しに来たんだろ?



「麗美ってさ、速斗さんの事好きだろ」



『は、え?』



「好き…だろ?」



確信しているような声に隠す必要もないと思って



『うん、好き』



この言葉が更なる誤解を生む事になるなんて思わなかった



「……告んねぇのか?」



『…私、女として見られてないから…告白しても今の関係が崩れるだけだよ…。』



今の関係が全部なくなって速斗といられなくなるのは私にとってつらすぎる……。



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