暗闇の中の少女
家族も仲間も失った私に光を照らしてくれたのはいつだって速斗だった…。



こんなの重いって分かってるけど…。私には速斗しか居なかった……。



「…そんな事ないと思うけどな…」



ボソッと言った時雨の声は小さすぎて聞き取れなかった



「麗美。」



『…ん?』



「ここの文化祭って花火が打ち上がるんだよ。」



『…?それで?』



「…速斗さんと見なくていいのか…?」



花火を2人で?…憧れるけど……。



『…無理だよ。』



「なんで?」



『さっきも言ったでしょ?それにさ、速斗、好きな人…居るんだって…っ』


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